日本の慢性腎不全医療は、今日、先進国の治療水準からは大きく後退したあたかもガラパゴス島のなかのような状況にある。それはなぜか? どうすれば脱却できるのか? 世界と日本の移植医療の誕生とその変貌をつぶさに観察してきた医師が、その歴史と現状をつまびらかにし、経済性や倫理的側面を押さえつつ、あるべき方向性を探る。