私の地元、宇和島市にある日振島には古くから純友にまつわる伝説が伝えられている。その一つが純友は財宝を日振島に隠したという伝説だ。その財宝伝説とは、九十九の大壷に黄金がぎっしり詰められているといい、「金壷は七つに分けて七並べ、紫つつじのもとにこそあれ」と伝えられている。 (本書「序文」より)