明治年間愛媛県で展開した土地をめぐる訴訟事件を取り上げ検討。第Ⅰ部では明治期におけるこの2つの事件の展開を、第Ⅱ部では、両事件で争われた庄屋役地について、江戸時代=藩政期に遡って、その生成から展開・消滅までを検討する。
本書で扱かったテーマは地域史にとどまらない意義をもつ。第一に近世から近代への土地制度という大きな問題を考える契機となる。第二に近世から近代への地方自治発展史を考察する際の具体例を提供。第三に地域法曹史と訴訟事件史を結合させるという新たな試み。