障害のある三人の家族を独りで介護する作者の言葉に私は何度も立ちすくんだ。平明な言葉の奥に慟哭が呼吸している。足の裏から心をゆさぶられる。慟哭は深く沈み“いただいた愛と元気”という感謝の言葉になる。
家庭内の介護を通して命を語り、その命のあったかさが真の平和であるということを私たちの心に訴えてくる。 (米倉斉加年)
二人の障害児と認知症となった妻との暮らしで得た「多くの愛と勇気、感動」を伝えたいとまとめられたエッセイ集。福祉・教育・平和など多岐にわたるテーマで「愛」を綴る。