季語のもつ言葉の美しさ、繊細さ、豊かさに惹かれ作句を始めた中居由美の初句集。
「春愁もヤクルト一本分くらい」
「書庫ふかく眠る魚たち青葉雨」
「ひとつずつ月のボタンをかけてゆく」
「松山の一番春なタルトかな」 等、
シンプルで端正、そしてどことなくユーモアと優しさの漂う200句を収める。